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【無料記事】2023シーズンのヴォルティス低迷の原因を分析した

2023シーズンのヴォルティス低迷の原因を分析した
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ヴォルティスの2023シーズンが終了して2週間が経過。

一年を振り返ると、曜一朗(柿谷)や渡、ミーニョ(ケサダ)などの大補強をして大きな期待を背にスタートしたものの、終わってみればわずか10勝しかできず。

そこで、勝ち点49の15位と低迷してしまった原因を『人・戦術・編成・その他』の4つの要因から分析してみた。

目次

ヴォルティス低迷の原因

CBのパフォーマンスの悪さ

戦術

ベニ(ラバイン前監督)が戦術で迷った

編成

ベニのサポート要員が不足

その他の要因

怪我人が多すぎた

夏の補強が少なすぎた

結論から言うと、2023シーズンに低迷してしまった大きな原因は上記の5つかと。

①人的な要因

ヴォルティスの攻撃がうまくいかなかったのはビルドアップが原因だと思う。

名指しはあまりしたくない派だけど、昨年までに比べて特にウチコー(内田)のプレーが悪かった。

昨季までのビルドアップ能力は見る影もなくなっていたと思う。

西谷へのロングパスも精度が低かったし、縦パスも結構引っ掛かっていた。

「いったいどうしたんだよウチコー…」ってレベルだ。

もしかしたら長いパスを増やすようにベニに要求されていてウチコー自身も困っていたのかもしれないな。

CBでいえばカカ。

J2反則級のフィジカルモンスターも良くなかった。

ヴォルティスがなかなか移籍を容認せずにヤル気をなくしていたかのようなパフォーマンス。

こんなんじゃセンターバックの補強も急務になっちゃうよ。

②戦術的な要因

戦術的な要因はベニがやりたかったサッカーが日本人には難しかったんじゃないか、ということ。

それも2部が常連のクラブに。

ベニが分析官として在籍していたレアル・ソシエダはスペイン1部でも上位のクラブ。

中央に人を集めて崩すには、吸い付くようなトラップやワンタッチパスの精度など、的確な技術が必要だ。

推測ではあるが、ベニにとってはヴォルティスの選手の技術が足りず、助っ人の不在も響いて就任時に思い描いていた戦術ができなかったのではないかと思う。

あと、ダニ(ポヤトス)時代はどんなときでも繋ぎ倒してきた戦術が、ベニになって長めのパスを使うことが増えたのも選手が困った一因だろう。

その結果として何度もフォーメーション変更することになり、選手も混乱。

ベニも選手も不安を抱えながら試合をしたことで、初勝利まで12試合を要してしまったんじゃないだろうか。

③編成面の要因

開幕前の選手の編成は問題なかったと思う。

曜一朗はもちろん、海渡(森)もレンタルながら獲ってきた。

稼働しなかったとはいえ、レアルマドリードユース出身のミーニョまで。

優勝も十分に狙える戦力だったはずだ。

一方でスタッフはどうか。

ベニはトップチームの指揮は未経験で、初めての監督業。

しかも文化がまったく違う、祖国から遠く離れたアジアの島国だ。

コーチにシシーニョを招聘していたが、おそらく相談相手が足りなかったのではないだろうか。

インターネットが発達して海外との連絡が取りやすくなった現代でも、だ。

ヨーロッパでのプレー経験がある曜一朗は良い関係を築いていたみたいではあるが、なかなかうまくコミュニケーションをとれない選手も多かったんじゃないかと思う。

ベニが信頼できる『仲間』をもう一人呼んでおけなかったのも悔やまれるポイントだろう。

あとユキオ(ササオカ通訳)が家庭の事情で退任したのも痛かったな。

彼がいればカカも頑張れていただろうと思う。

タラレバ…

④その他の要因

その他の要因は怪我人の多さと夏の補強が少なすぎたことだ。

怪我人の多さ

今シーズンは怪我人が多すぎた。

誰もが指摘している助っ人の稼働率は下記のとおりだ。

ホセ(スアレス)3~4月の数試合を除いてほぼフル稼働
エウシーニョ途中出場を含めて9試合
ミーニョ途中出場を含めて10試合
カカ10試合(スタメンのみ)

エウシーニョとミーニョは二人ともケガ持ちだったとはいえ、早めに試合出場が可能という目論見で獲得・契約更新した選手だ。

しかし試合に出ることでさらに悪くなった模様。

カカにいたってはヤル気をなくし、母国ブラジルのクラブにレンタルで出ていってしまった。

そもそもベニのやりたかったサッカーはサイドバックで高い位置を取れるエウシーニョとミーニョありきの戦術だったはず。

この二人が稼働できなかったことでかなり頭が痛い毎日を過ごしただろうと思う。

怪我人はほかにも。

特に杉森の長期離脱は痛すぎたし、終盤には安部や曜一朗も欠場。

『怪我は付き物』とはいえ、ベニも吉田さんも本来組みたいメンバーでは全然試合をできなかっただろうと思う。

夏の補強が少ない

もうひとつは夏の補強が永木だけという少なさ。

夏時点ではエウシーニョ・ミーニョ・杉森に加えて吹ヶ・チャンさんも怪我していたし、千葉が退団、カカはレンタルで移籍した。

永木の獲得は大正解だったが、チーム成績を考えると少なくともSB、できればCBも獲るべきだったのは間違いないと思う。

吉田さん、理吾を干しすぎ

選手のパフォーマンスや怪我人の続出より重大だったのが理吾がシーズン終盤にいなかったこと。

ソシエダに練習参加するってことはケガじゃなかったんでしょ?

じゃあなんで干してたんだよ、吉田さん。

理吾ほどサッカーIQが高くてヴォルティスのサッカーに適した選手もなかなかいないと思えるんやけど?

吉田さんが『残留するためのサッカー』に振り切ったならまだしも、残留確定したあとの試合まで干してたのは納得できないよ。

来季も指揮するのかまだ分からないけど、もし続投するなら理吾は絶対に使ってくれ。

頼むから。

2024シーズン優勝に向けてどこを補強するべきか

さて来季どこを補強するかだが、まずは現状のメンバーを当てはめてみた。

レンタルで来ている選手はいなくなり、逆に出している選手は戻り、他の選手は更新するという仮定だ。

また、渡井・鈴木ワディ・カカは2024夏までのレンタル放出中なので外している。

徳島ヴォルティス2024シーズンの補強ポイント考察
4-2-3-1に選手を当てはめてみた

上図から補強が確実に必要そうなポジションは下記4つだ。

  1. 左WG
  2. 左SB
  3. 右SB
  4. 右CB

左WG

西谷が休めないのも頷ける。

2023シーズンは藤原志龍をレンタル放出したことで本職と言える選手が西谷しかいなかったからだ。

杉森も左ができなくはないしミーニョを上げれば済みそうだが、彼らは本職ではない。

しかも二人ともシーズンのほとんどを離脱していたし。

西谷はタフだけど何かあったときのために左WGは補強したいポジションだ。

左SB

左SBは選手は多いが質が微妙。

ミーニョは怪我持ちでアテにできないし西坂はまだまだ発展途上。

外山は信用できないし田向もウ~ン…

正直、安部しかいないと言っていいポジションなので補強は必要だろう。

右SB

SBは右も問題。

太陽(西野)は本来FWだしエウシーニョは怪我ばかり。(しかもシーズン終了前に帰国して手術)

もはや現状では空白のポジションと言っても過言ではないだろう。

右SBは絶対に補強を「しなければいけない」。

急務だ。

右CB

吹ヶが退団になり左CBも人は足りないけど安部ができる。

問題は右CBだ。

大森ができそうではあるものの、やはり不安要素は大きい。

ウチコーが本来のパフォーマンスを発揮できれば必ずしも補強する必要はないが、Jリーグ杯も参加になるし怪我も否定できないので一人は獲得しておきたい。

そのほかのポジション

そのほかは正直なところお金がなければ補強しなくていいと思う。

「決定力が~」とか言われているが棚橋のポテンシャルは目を見張るし育てていきたい。

なんなら太陽やサンデーもいる。(太陽をFWに戻したらSBがまた減るけど)

大森や森田がレンタル継続ならボランチ人員が少し不安になるけど、こちらもポテンシャルを秘めている山下を育てていきたいし雄志もいるからまあいいだろう。

ヴォルティスのサッカーを捨てるな

ベニ退任からの吉田さん就任で、ヴォルティスが積み上げてきたものが薄れてきているのが気がかりだ。

吉田さんの続投が現実味を帯びてきて、さらに妙なことにならないか心配でならない。

ヴォルティスが目指しているのはJ1への復帰ではないはず。

J1定着だ。

だから積み上げたものを捨てるのは駄目。

スペイン人監督じゃなくてもいいけど、繋いで崩すサッカーを諦めてはいけない。

来季こそ必ず『ヴォルティスのサッカー』でJ1復帰を果たし、そしてJ1に定着する。

vamos vortis!

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