ヴォルティスの2025シーズン始動スカッドが決まった。
そこで今回の補強と放出についての感想を書いていきたい。
まずは放出から。
契約満了、完全・レンタル放出は大量20人
契約満了と完全移籍での放出、レンタル満了、レンタル放出は合計20人。
2024シーズンにレンタル移籍していた選手はほとんどが継続、あるいは完全での放出になってしまった。
内訳は以下。
選手名 | ポジション | 移籍先 |
---|---|---|
ホセ・アウレリオ ・スアレス | GK | 未定 契約満了 |
後東尚輝 | GK | 八戸 育成レンタル |
森昂大 | DF | 新潟 完全移籍 |
石尾崚雅 | DF | 愛媛 完全移籍 |
西坂斗和 | DF | 青森 育成レンタル |
外山凌 | DF | 岐阜 完全移籍 |
森田凜 | MF | 奈良 完全移籍 |
長谷川雄志 | MF | 長野 完全移籍 |
大森博 | MF | 栃木SC 育成レンタル |
藤原志龍 | MF | 未定 契約満了 |
渡井理己 | MF | 柏 完全移籍 |
ターレス | MF | 八戸 レンタル |
中野桂太 | MF | 宮崎 完全移籍 |
浜下瑛 | MF | YSCC横浜 契約満了 |
柿谷曜一朗 | FW | 引退 契約満了 |
チアゴ・ アウベス | FW | 未定 契約満了 |
村上悠緋 | FW | 愛媛 レンタル満了 |
ブラウン ノア賢信 | FW | 岡山 完全移籍 |
鈴木輪太朗 イブラヒーム | FW | 沼津 育成レンタル |
棚橋尭士 | FW | 栃木SC レンタル |
あまりの退団の多さに表がかなり長い…。
まず驚きは、2024シーズン最終戦の前に発表された曜一朗の退団、からの引退だ。
発表当初は移籍でも引退でもない契約満了だっただけに、曜一朗の退団はヴォルティスサポーター全員に少なからず衝撃を与えたと思う。
退団の理由が『構想外』だったことは彼のコメントからも容易に想像でき、本意ではなかったはず。
たしかに2024シーズンのパフォーマンスはイマイチだったが、相当な覚悟をもってヴォルティスに復帰してきて大きな経済効果ももたらしてくれただけに、なぜ減俸してでも残留させなかったのか不思議だ。
他クラブに行かなかったことについてだが、曜一朗にオファーがなかったことは考えにくく、おそらく条件面以外のところを含めて彼の感情を動かす提示がなかったのだろう。
本当に残念な引退だ。
そしてホセ。
シーズン途中からは(おそらく)コンディション不良もあって守護神の座を颯に譲り、そのままピッチに戻ることはなかった。
もしかしたら欠場が始まってからは「2024シーズン限り」と決めていたのかもしれない。
曜一朗と同様に『引き抜きではなく契約満了での退団』は想定外だった。
浜下もまさかの満了。
なぜJクラブではなくJFLなのか理解しがたいが、とにかく所属が決まって良かった。
浜下なら無双は確実なはずなので、チームを昇格させて必ずJに戻って来てほしい。
完全移籍組では昂大と渡井。
生え抜きのディフェンスリーダーと、海外も経験した前10番が引き抜かれた。
ただ仕方ない部分もある。
昂大は全試合に出場して不動のCBとして貢献してくれたし、渡井はプレーだけでなく様々な分野で徳島県に貢献してくれた。
移籍先はどちらもJ1だ。
活躍して海外、いずれは日本代表で躍動する姿も見せてほしい。
ノアの岡山行きはショックだが、すべて弱いヴォルティスが悪い。
レンタル組は成長して必ず帰ってきてくれよ。
更新・加入
上図はスカッドから想定されるフォーメーション(4-1-2-3)に全33選手を当てはめてみたものだ。
IHに入るであろう選手は左右どちらでも大丈夫なはず。
ではポジション別に見ていこう。
GK
選手名 | 背番号 | 前所属 |
---|---|---|
田中颯 | 1 | |
◎永井堅梧 | 21 | 清水 |
◎三井大輝 | 29 | 名古屋 レンタル→完全移籍へ |
長谷川徹 | 31 |
GKはホセの退団で颯の守護神が確実。
空いた枠には後東が復帰するかと思ったが修行継続で永井を復帰させた。
さらにレンタル中だった三井の借りパクに成功。
ムードメーカについては安泰だろう。(もちろん実力的にも買ってる)
徹は、まあ当然よね。
DF
選手名 | 背番号 | 前所属 |
---|---|---|
田向泰輝 | 2 | |
◎山田奈央 | 3 | 水戸 |
△カイケ | 4 | 長崎 |
青木駿人 | 5 | |
◎山越康平 | 15 | 東京V |
エウシーニョ | 18 | |
柳澤亘 | 22 | |
◎高木友也 | 42 | 岡山 |
山口竜弥 | 44 |
CBは昂大の流出で一時は大ピンチかと思ったが水戸の若きCB山田を獲得した。
さらにカイケのレンタル延長と山越の加入、青木も流出阻止。
石尾は愛媛に行ってしまったがウチコーが実質CBなので、ひとまず昨年からのCB不足は解消できたか。
緊急時ならまた永木が入ることだろう。(そうはなってほしくないが…)
SB,WBには昨年からのメンバーに高木が加わった。
オムにとっては強力なライバル加入になるが競争して高め合ってほしい。
エウソンの更新も本当にありがたい。
今季も無双よろしく。
MF
選手名 | 背番号 | 前所属 |
---|---|---|
内田航平 | 6 | |
児玉駿斗 | 7 | |
岩尾憲 | 8 | |
杉本太郎 | 10 | |
杉森考起 | 11 | |
玄理吾 | 14 | 栃木SC レンタル復帰 |
髙田優 | 23 | |
髙田颯也 | 24 | |
山下雄大 | 25 | 滋賀 レンタル復帰 |
○尾上瑠聖 | 26 | 鳴門渦潮高 ユース昇格 |
鹿沼直生 | 28 | |
永木亮太 | 40 | |
◎重廣卓也 | 55 | 名古屋 |
相変わらずの厚すぎる中盤。
主力中の主力といえるメンバーの流出は渡井ぐらいで、最小限のダメージで抑えられたと言えるのではないか。
もちろん渡井の移籍は痛いのだが、重廣を完全移籍で獲得し、新卒の瑠聖、さらにリオと雄大がレンタルから戻ってきた。
彼らが渡井の穴を完璧に埋めれるかと言えば正直まだ「?」ではあるが、若い3人は伸びしろがまだまだある。
ベンチやメンバー外になる日々が続いたとしても腐らずやってもらいたい。
憲さん、永木のアニキ、今年も任せたよ。
FW
選手名 | 背番号 | 前所属 |
---|---|---|
◎トニー・ アンデルソン | 9 | イトゥアーノFC |
西野太陽 | 13 | |
渡大生 | 16 | |
▲ジョアン・ ヴィクトル | 19 | グアラニFC |
○ローレンス・ デイビット・ イズチュク | 27 | 福知山成美高 |
坪井清志郎 | 30 | |
◎ルーカス・ バルセロス | 99 | 大邱FC |
ラストはFW。
曜一朗やチアゴ、ノア、レンタルの村上が抜けたがしっかり補強。
が、まさかのブラジル人アタッカー3人。
これはかなり割り切っている。
ただし単純な『ブラジルパワー戦術』ではなさそうでもある。(Twitterには冗談でパワー!などと書かせてもらったが)
おそらく中央の1トップで起用されるであろうトニーは決定力だけでなくポストプレーやラストパスも出せる選手。
トニーが収めて両ワイドのバルセロスやジョアン、2列目から駿斗や太郎・鹿沼らが抜け出して決める。
そんな戦術が主になる可能性は高そうだ。
渡や坪井は序列を下げることになってしまいそうだが、FWなら途中出場の出番は多いだろう。
しっかり結果を出していってほしいと思う。
総評と2025シーズンのベストメンバーは?
今オフも更新や加入の発表が遅くてヤキモキさせられたが、終わってみればまあまあ期待できるスカッドが完成したんじゃないかと思う。
おそらくA枠はパンパンだと思うが、それはそれで「開幕から突っ走る」という意思が見えるというもの。
ただ、どちらかと言えば攻撃に振ってる感じがするのは気になる。
保持率を高めて守備時間を減らすのか、はたまた取られても取り返せスタイルなのか…
そのあたりは開幕戦で確かめてみようと思う。
上図は今季のスカッドから考え予想される開幕スタメン。(というかベストと思えるスタメン)
配置は4-3-3(4-1-2-3)だ。
まずディフェンスラインだが、左から高木・青木・山田・エウソン。
青木が4バックでハマるかはまだ疑問が残るが、カイケは外国人枠の問題でサブにせざるを得ないため成長に期待する。
ハマらなかったら山田が左、山越かウチコーを右に入れるしかない。
中盤はアンカーに一択で憲さん。
前の二人は選択肢が多いものの、駿斗と鹿沼にしたい。
裏抜けも狙える選手なのでトニーとの相性も良いと思う。
FWは真ん中がトニー、左WGにバルセロス、右WGにジョアン。
未知の選手たちなので分からない部分も多いが今のところは期待するしかないだろう。
長崎がヤバイとか、山形が強いとか、仙台が~、磐田が~、などと言ってる場合じゃないぞ。
今季は絶対に昇格しないといけない。
優勝を目指せ。
vamos vortis!